キャンティと自然と現代劇

お久しぶりです!!皆さま、お元気ですか?

しばらく更新できなかったにもかかわらず、たくさんの方が訪問してくださっていたようで、感激です☆ありがとうございます!!

さてさて、ワインで有名なキャンティ。

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その一角にひっそりとそびえるルーディ宅↑

石造りでこの辺りの典型的なお家ですが、なんでも20年前にルーディが「1人で」修復したのだとか。

スタンツァ先生のお友達でスイス人の彼は、電気の通っていないこの家で、ほぼ自給自足の生活をしているそうです。

この日お邪魔したのは、このルーディ家の敷地で、年に1度の演劇があったから。

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仰向けになっている人が見えるでしょうか?

彼が語るドイツ語の詩で幕開けです。

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夕日を背に受けて立つ長髪の男性が、この演劇グループの先生だそうです。

ちなみに、周りの人たちはすべて観客。

そして、この土地全てが舞台。

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特にこの木を抱いている男性は、動きも声も、本当に自然の声を代弁しているかのようでした。

写真ではとても伝えるのが難しいのですが、この奥にある小川やルーディー家横の草地まで、縦横無尽に(観客も)動き回りながら、自然をテーマとしたイタリア語・ドイツ語・ラテン語の詩を語り、歌うという現代劇。

この環境でそれを見て聞いて感じることに、大きな意味があるように思われた、不思議で貴重な体験でした。

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そしてお待ちかねの夕食!

もちろんこれは、ほんの一部です。

このceci(チェチ=ひよこ豆)がおいしかった!

ちなみにパンの上の黒いサラミは、何の肉で作られているでしょうか??

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答えは”cinghiale”(チンギアーレ=イノシシ)だそうです。

初めて食べましたが、とてもさっぱりした味でした。

写真には映しきれなかったピンク色の夕焼け、そして日没後の暗闇の中での夕食。(実はこの日は電球が1個だけついていましたが)

ほんのちょっとだけ、皆様にもおすそわけです♪

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「天ぷら」が時を止める?

イタリアでも愛されている天ぷら。

その語源がポルトガル語らしいとは、よく言われていますよね。

でも一体どの単語から?というのは考えたこともなかったのですが、先日こんなメールが届いたんです。

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La tempura dei gesuiti ferma l’ attimo fuggente

Il segreto della frittura? è la sorpresa.(…) Friggere, infatti, è cogliere il cibo alla sprovvista, fissarlo in una specie di incantamento. (…) In un baleno il grasso bollente immobilizza la sua preda e la costringe a svelarsi, le strappa il segreto del suo sapore.(…) trasformando in sapore la sostanza immateriale del tempo. Perché se il segreto di una grande frittura è la sorpresa, il suo vero ingrediente è il tempo. è il momento magico in cui lo scarto delle temperature determina quell’ attrazione fatale che trasforma una gelida pastella in una bollente leccornia da addentare golosamente. Questione di tempi, dunque, e di temperature, ma anche di temperamenti. Sembra che tutto quel che riguarda la frittura abbia a che fare, perfino linguisticamente, con la parola tempo e i suoi derivati. Come nel caso della tempura. (…)  derivano infatti dal latino tempora, letteralmente, i tempi.

イエズス会士の天ぷらが時を止める

揚げ物の秘訣?それは不意打ち。(…)揚げるというのは、実際に、食べ物を不意に捉えて、魔法にかけたような状態に留めること。(…)一瞬の間に、沸き立った油が獲物を釘付けにして、その味の秘密を強引に引き出し、容赦なく露わにするのだ。(…)時という無形の物質を味に変えて。なぜなら極上の揚げ物の秘訣が「不意打ち」なら、その真の素材は「時」だからだ。この魔法のような瞬間に、温度差があの抗えない魅力を引き起こす。この瞬間、氷のように冷たい衣が燃えたぎる美味へと変化し、わき目も振らず一心に貪らずにはいられないほどの妙味となるのだ。だから時と温度の問題なんだ。そして頃合いの問題でもある。まるで揚げ物に関係することはすべて、言語的にも、時という言葉とその派生語と係わりがあるようだ。まさに「天ぷら」のように。(…)実際この言葉の語源は、ラテン語のtempora、文字通り「時」なのだ。(和訳:Sette)

ちょっと硬めの訳ですが、揚げ物をこんな風にとらえて語るところが、いかにもイタリアらしいなぁ…と思うのは私だけでしょうか?

ちなみに、ここで触れられているtemporaと天ぷらの関係を調べてみたら、こんな説明が見つかりました。

“Secondo alcune teorie la tempura giapponese dovrebbe il suo nome alle Quattro tempora”

「いくつかの学説によれば、日本の『天ぷら』という名前は『クアットロ・テンポラ』に由来するらしい」

なんでも16世紀に日本へやって来たイエズス会の宣教師たちが、「テンポラ」にふさわしい料理を用意してほしいと地元の人たちに頼んだのがきっかけとか。

ちなみにこの「クアットロ・テンポラ」というのは、「四季の斎日」と呼ばれ、春夏秋冬の各季節に3日ずつ、肉を断って、野菜と魚だけの食事で祈りに身を捧げる計12日間のことだそうです。

野菜と魚ではあっさりしすぎていて食べた気がしないので、衣をつけて油で揚げることで満足感を得たという質素な料理。

「日本人はそれを、より洗練された日本独自の一品へと昇華させたのだ」と、メールで届いた文は締めくくられています。

なんとも意外な「語源」と「料理の秘訣」の組合せですよね?

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天職~イタリアのドラマでリスニング♪

ブラジルのドラマが大好きなSette。ここイタリアでも、何か面白いドラマはないかといつも探しています。

今回ご紹介する”Don Matteo”は2000年から続く長寿シリーズ。

勘が鋭く、人の心を深く理解している主人公の司祭ドン・マッテオは、仲の良いチェッキーニ中尉から捜査の情報を聞いて、いつもカラビニエリ(軍警察)の一足先に事件の犯人を見つけてしまいます。ワンパターンと言ってしまえばそれまでなんですが、時々心に響く言葉があるんですよね。

そんな言葉の1つを、リンク付きでお届けしたいと思います。第26話は画面左下のタイムコードで、00:56:51から始まります。

ドン・マッテオ10-第26話(00:56:51~ “Nei secoli fedeli”)

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以前交通事故で亡くしたチェッキーニ中尉の娘さんの心臓の移植を受けたというアレッサンドラ。

そのアレッサンドラが突然姿を消し、元恋人で殺人犯の疑いがかかっているガエターノに殺されたのでは?と疑うチェッキーニ中尉は、ある夜ガエターノの後をつけます。

翌朝ガエターノが死体で発見され、捜査から外されてしまうチェッキーニ中尉。

そして、次に簡単にまとめたチェッキーニ中尉とドン・マッテオの会話へと続きます(01:19:00辺りから)

*****

「カラビニエリになるのが夢だったんです。みんなの役に立ちたかったから。

ついにカラビニエリになって、モットーの”NEI SECOLI FEDELE”(何世紀にもわたる忠誠=永遠の忠誠)を目にした時には、何か確かなものを感じました。

何が起きても自分たちがいるんだと。

何か一生続くもの…信仰や、自分の妻のように…

それなのに…」

そんなチェッキーニ准尉に、自分が同じように司祭の職を一時解かれた時のことを語るドン・マッテオ。

「茫然自失としてしまったけれど、アヴェ・マリアを唱えたら、とても心が落ち着いて、その瞬間、わかったんです」

1:20:39~

“… le nostre missioni sono parte del nostro essere, nessuno ce le può togliere…”

「私たちの天職というのは、私たちの本質の一部で、誰もそれを取り去ることはできないんだって」

*****

一人ひとりがそんな自分のミッション・天職を見つけられますように!

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どこにあるでしょう?

さてさて、「屋根のない美術館」とも呼ばれるフィレンツェには、街角アートにもへぇ~と思うものがいろいろ。

これ↓も発想の転換が効いてますよね~。

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ずばり、これはどこにあるでしょうか???

ヒントはこの絵のテーマにもなっているドゥオモのすぐ近く!

歩きながら、周りを見回してみてくださいね♪

 

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ルチェッライ家礼拝堂~嬉しい偶然

たまには現代彫刻を、と向かったマリーノ・マリーニ美術館

いつものように予備知識なく中に入ってみると、思わぬ偶然にビックリでした。

実はこの日、最近気になっているレオン・バッティスタ・アルベルティの本も探していたんです。

ルネサンス期に万能の天才と呼ばれたアルベルティ。駅のすぐそばにあるサンタ・マリア・ノヴェッラ教会のファサードを設計した人です。

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で、なんとこの美術館にはルチェッライ家礼拝堂(Cappella Rucellai)が併設されていて、その設計がなんとアルベルティだったんです!!係員の方のお話に、目が点になりました。

この大理石の美しさ、とても1467年に作られたとは思えませんよね~。2013年に修復されたばかりとのこと。納得です。

ここに埋葬されているのは、この礼拝堂の依頼主ジョヴァンニ・ルチェッライ。サンタ・マリア・ノヴェッラ教会ファサードの依頼主でもあり、毛織物貿易で富を蓄えた大商人だったそうです。

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天井がドーム型になっているのがわかりますか?実はこの美術館、元は教会だったんです。まぁ礼拝堂があるので、当然といえば当然なのですが…

ここは教会の左の側廊だった部分で、身廊を見えなくしているこの壁は、1808年に造られたもの。当時ナポレオンが数々の教会や修道院を廃止しましたが、ここもその1つで、身廊部分はフランスの宝くじ抽選場として使われたとか。

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古代ローマの建築や人文学にも造詣が深かったアルベルティ。

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ついつい礼拝堂ばかり紹介してしまいましたが、美術館の方も、教会の天井の高さを利用した、かなり面白い造りになっています。

縦横に階段を巡らせた展示スペースは、実質4階に分かれていて、1900年代の彫刻・版画・画家マリーノ・マリーニの作品に加え、現代の若手作家や、フェラガモの限定コレクションなども展示されていました。

時間にちょっと余裕のある方には、ぜひおススメします!

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